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​今年も焼き物を営みながら、暮らしの中の小さな発見、工夫を楽しみ、共有し、広げていけるようなイベントを企画できたらと思っています。
皆さんにとっても素敵な一年になりますように。

さて、新年早々、朝日新聞に掲載されていた稲垣えみ子さんのコラムに痛く共感したのでご紹介。
全文は→ (Click!) 

以下、抜粋です。

  ある日、近所のおしゃれな雑貨店でこんな貼り紙を見たのです。
 「お買い物とは、どんな社会に一票を投じるかということ。」
ハッとしました。買い物=欲を満たす行為。ずっとそう思っていた。でも、確かにそれだけではありません。お金という対価を通じて、それを売る人、作る人を支持し、応援する行為でもある。ささやかな投票です。
 選挙は大事です。でも選挙以外のこと、すなわち、一人一人が何を買い、日々をどう暮らし、何を食べ、どんな仕事をし、だれに感謝を伝え……ということは、もっともっと大事ではないか。逆に言えば、そうしたベースを大切にし尽くして初めて、意味のある選挙が行われるのではないか。投票しさえすれば、誰かがよい社会、よい暮らしを実現してくれるわけじゃない。
(中略)
  そう思うと、買い物って実に爽やかで豊かな行為です。買ったモノを楽しんで使うだけでなく、買うことが自分にとって心地よい世の中を作ることにつながっていく。お金の持つ可能性が何倍にも広がり、生きることが楽しくなりました。自分を支えてくれる人が幸せになって初めて、自分も幸せになれることにも気づかされました。私はひとりではなかったのです。
今や消費者というより、好きな働き手を支える投資家の気分です。日々闘いです。

(引用終わり)

 テレビ局勤務を辞めて、生活を根本的に見直そうと里山に移り住んでから、周りの人達の暮らしぶりに教わってきたことが沢山ある。

 まず、食べ物を自給できれば、そんなにお金がなくても、どうにかやっていける。当たり前のことだけど、当時はものすごい自由が開けたような気持ちになった。文字通り、自分の血となり肉となる食物が、どんなふうに育ち、実を結ぶのか、実際に体験してみると、本当に面白くて、食べること自体もとても楽しくなった。
 周りはモノづくりをしながら、細々と暮らしている人たちばかりで、もともと作るのが好きというのもあるけれど、貧乏暮しなもんだから、できることは何でも自分でやってしまう。家も修理するし、作業場も自分で作ったり。私も、大工さんと2人で一緒に作業場を作らせて貰って、あー家ってこんな風にできてるのか~と、目から鱗だった。

 日々の生活を手作りすることが、生きる力になっていくこと。震災のときも、痛感させられたことだ。私のお隣さんは、姉が福島で営んでいた暮らしと同様、自然農で野菜を作りながら、薪ストーブで暖を取り、昔ながらの黒電話を使っていて、地震の直後に訪れたら何の不自由もなく生活を続けていた。
 みんながみんな、そういう暮らしを選択するわけではないけれど、環境の変化や経済から、ある程度独立した暮らしを営む可能性があるということ、こういう選択肢もあるということだけでも、気が楽になる、そんな人たちもいるのではないかと思う。
 前述のコラムでの消費活動に関しても同じ。買うという行為が、誰かを応援し、社会をつくる創造的な行為でもある。そのことを知ったとき、とても豊かな気持ちになれた。

 年始に観た「戦後70年」ニッポンの肖像で、タモリさんが、これまでの資本主義とは違う新たな道を探る必要性に言及していたけれど、ほんとそうだなあと思う。これからも小さな生活革命を積み重ねていきたい。
ちなみにその番組でのコメントについては、こちらにまとめが。見応えのある放送だった。⇒ (Click!)