文字の大きさ :
| ホーム | うつわ | 自己紹介 | 取り扱い店 | メディア紹介 | リンク | お問い合わせ |
Img_17ebfce5f88dee9fed19123b084827e5
急な仕事を頼まれ、六本木ヒルズの金融関係の会社へ。

焼きもの修行を終えて、作業場を作り、独立した頃、
東京で短期の出稼ぎをしようと派遣会社に登録し、2週間ほどお世話になったのが、この会社。
セキュリティカードがないと、どこにも入れない。
地上から遠く離れたオフィスからは東京タワーや高層ビルが見える。
当然窓は開かない。
受付には、おしゃれなワンピース&ピンヒールに、バッチリメイクの綺麗なお姉さんがいて、
社内では億単位の投資話が飛び交ってる。
そんな中に、いつもと大して変わらない出で立ちで、おにぎり持参で乗り込んだものだから、
もちろん場違いな感じはあった。
しかも、地面に足がついていないとそわそわするし、密閉された空間は昔から苦手。
数字は算数レベルでも頭がパニックになる。
ある意味、私にとって、最も縁遠い世界なのだけれど、その仮想現実感が逆に面白かった。

それでも仕事が終わって本物の森に戻ったときは、やっと深呼吸ができると心底ほっとしたし、
一度きりのご縁だろうと思っていたのだけれど、
半年ほど経った頃、働いていた部署の方から直接仕事の依頼があり、
それ以降も、年に何度か「東京に出てくるタイミングに合わせて手伝ってもらえませんか?」と
声をかけてくれるように。
なんやかんやで、もう5年以上のお付き合い。

その間に同じ部署の方々や、別の部署の社員さんとの親交も深まり、
いつも暖かく迎えてくれるので、とてもうれしい。
久々に訪れると、相変わらずの仮想現実だけど、懐かしい気持ちにもなる。
不思議なもんだ。

先日は、以前から漠然としか理解していなかった、
この会社の成り立ちや、仕事の内容について、踏み込んだ話が聞けた。
何年か前にも素朴すぎる疑問を投げかけて、丁寧にご説明頂いたことがあったのだけれど、
「なんだか分かったようで、全然分からない・・。
どういう仕組みになってるのか、具体的に説明してほしい~!」と頼んだら、
分かりやすい例を挙げてくれて、初めて自分なりに想像できるようになった。

隣の社員さんの電話の会話とかを、耳をダンボにしながら聞いていると、
なるほど、こんな風に市場調査をしてるのか・・と気づかされたりで、まさに社会見学という感じ。
ちなみに仕事は一応英文事務だけど、内容はいたってシンプル。
普段の里山生活が一番性に合っていると思うけど、
こうやって時折全く別の世界に入って、そこにいる人たちの営みを観察したり、
関わったりすることは、私にとって必要なんだなと、来る度に思う。
自分のつまんない先入観が打ち砕かれるというか。

以前は、金融なんて無味乾燥なマネーゲームだよな、なんてどこか否定的だったし、
今も色んな疑問はある。
でも、会社によって、それぞれやってることは違うだろうし、
まず仕組みが分かってないから、その是非はさておき、とにかく少しでも内情を知りたい。
詳しい話は企業秘密にあたるので、ここには書けないけれど、
その内容を聞いていると、単なるマネーゲーム以上の創造性が必要なんだな、と感じる。
結果的、損をする人もいて、救われる人もいるだろうから、
一概にどうこう言えないけど、すべてを一括りにしてしまうのは、やはり違う気がする。

今日は、以前から「うおー!すごい頭のキレる方だなあ~」と遠目に見ていた社員さんと、
仕事の合間にお互いの生活について話をした。
リーマンショック以降、金融業界でも新たな暮らし方を模索する仲間がいたりで、
彼女も今後の生き方について考えている最中だそう。
私が里山暮らしを始めた経緯や、姉家族、友達の暮らしぶりを話したら、すごく関心を持ってくれて、「私の周りにも地元に帰って、地域のなかで色んな取り組みをしている人がいる。
そういう生活こそが最先端なんじゃないかなって思う。」
すかさず佐久間裕美ちゃんの「ヒップな生活革命」をお勧めしたら、
その場で検索してくれて「Kindle版があった!読んでみる!!」とのこと。
土屋鞄で働かせてもらっていたときも思ったけれど、
普段なかなか接する機会がない人たちと、それぞれの生活観や、仕事への想いや疑問、
そして、これから暮らしの可能性について話すのは、とても刺激的でワクワクする。

どんなに遠く思える世界にも人間の営みがあり、それぞれの想いや、感性が生きているんだな。
直接関わって、顔の見える世界が広がると、周りの景色がどんどん変わっていく。
こういう場をいろんな人たちと一緒に育てていけたら・・と妄想?を膨らませながら、
夜の6号をすっ飛ばして帰宅。
お供は上原ひろみのSeeker。気持ち良すぎた。

明日からはまた土との生活が始まる。