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先日、NHKスペシャル〜終わらない人 宮崎駿〜を観た。
途中から止めどなく泣けた。
終盤の怒りの正体は、言葉にしなくとも、ドキュメンタリー全編、そして何より、彼の作品一つ一つに現れているように思う。

何年か前に宮崎さんのドキュメントを観た時、あの途方もない作業を続けてきた精神を想うだけで、倒れそうだ、と思った。見えている世界の奥行きが圧倒的に違うのは、孤独だろうとも。
一つの小さな動きにも、生命が脈々と営んできた文化を裏切りたくないという信念が在る。

生身の命がそこに在る、という実感と想像力なしに、「面白さ」や「変化」を求めてゆく世界は、知らず知らずのうちに、人の感性を麻痺させて、巨大な暴力に自分が加担していることにすら、気づけなくさせる。
足元を見続けないと、容易く踏み外す。

今日、ふと、宮崎さんが二頭のヤギを軒下に出す姿を思い出していた。
何気ない映像の方が、不思議とずっと先まで記憶に残る。日々、街角で出逢う風景や営みと同じ。
並行して流れる、いくつもの時間。
今後、「今日も宮爺さんはヤギを…」と想えることに、とてつもなく救われる瞬間があるかもしれない。