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安中滞在では、とても貴重な繋がりにも恵まれた。

陶器市で出逢った新井さんご夫婦。
個展の時も群馬からわざわざ足を運んで下さったり、
時折メールを下さったり。
とても穏やかで仲睦まじく、周りの空気をふわっと暖かくしてくれる、
そんなお二人。

姉が安中に移り住むことが決まったとき、陶器市でお話してびっくり!
そう、お二人は安中で生活されているのであった。
それも姉の家から車で20分ぐらいの近距離。
お姉さんのところに遊びにいらっしゃるときは、
是非家にもお寄りください、とお誘いいただき、
今回初めてご自宅の方にうかがわせて頂いた。

高台の閑静な住宅街にある新井さんのおうちは、
広い窓から山の連なりが一望できる、とても贅沢な空間だった。
それに、部屋のあちこちに私の好奇心をくすぐるものたちが沢山!!

アンモナイトや木彫りの人形、異国情緒あふれる陶器や置物たち。
そして何とその中に私の器も飾ってくださっているではないか。
きゃーちょっと恥ずかしい。・・けど、嬉しい。

新井さんご夫婦は、昔から旅が大好きで、
アジア、中東、南米と様々な国を訪問されては、
お気に入りのものとの出逢いを育まれている。
ご主人は学生時代から本格的な登山をされていて、
旅も登山が主な目的なんだそうだ。
長い時は数ヶ月滞在することもあったらしく、
その旅のために仕事を転々となさっていた。

そして、お庭仕事も大好きで、季節毎にお花を植え替えて、
大事に育てていらっしゃる。

はあ~そうか。だからか。と謎が解けた気がした。
なんだろう、側にいるととても懐かしいような気持ちになるんだな。
多分、お二人が自然やモノと深く繋がっている方だからだと思う。
そういう愛着を持たれている方が私の器を手にして下さっている。

私は陶芸を生業にしているから、もちろん毎日沢山の器を作る。
でも、その器一つ一つが、お客さん一人一人と繋がっていて、
お客さんにとってのたった一つの器として、そこにあるんだ。
そのことの重みを改めて感じた。

いつだったか、新井さんが私の陶器を宇宙に喩えて下さったことがあった。
器の褐色の斑点が、まるで天体写真のネガのようだと。
そして、私の焼き物には星空もあるんだと。
作っている私がハッとさせられるような、そんな言葉だった。
今回新井さんご夫婦と初めてゆっくりお話をすることができて、
その時の言葉が蘇ってきた。

モノに宇宙を感じる人の心の中に、確かに広がっている世界。
その深淵にもっと触れたい、と思わされた貴重な時間だった。