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雨巻のライブイベント、素晴らしかった。

奈良大介さんのドラム最高だったな。
その場にいるすべての人を音の渦に巻き込む、とことん開かれたエネルギー。
のびやかで力みがなくて、自由という言葉を体現している感じ。
アフリカンは下手すると、とっつきにくい音楽にもなりうるのだけれど、
奈良さんの奏でる音は、すべての人に届くことばのように思える。
お名前はアフリカンを始めた頃から何度も耳にしていたのだけれど、
その理由が分かった気がした。
思いがけずダンスにも誘われて、後で嬉しい言葉をかけてくれた。
ありがとう、奈良さん。

ウクレレ奏者のPhokaさん、佇まいの美しい方だった。
風が吹いて、カナカナの合唱が始まっては止み、
闇に包まれた木立から、時折ホトトギスの声が響く。
Phokaさんの1曲目は、「魔法のことば」
鳥肌が立った。

私が「魔法のことば」に出逢ったのは、学生の頃。
写真家の星野道夫さんの著作を通してだ。
NYに住んでいた時、旅でNYを訪れていた絵描きの女の子に出逢い、
そのことばが綴られている文章を贈った。
池澤夏樹さんが書いた星野さんの追悼文だった。
3.11の後、ずっと音沙汰のなかった彼女は私を探してくれて、
ブログ経由で、メッセージを送ってくれた。
それが、10数年ぶりの再会につながった。

そして、私が昨年星野道夫さんの魔法のことばを
ツイートしたとき、この絵の写真をツイートに添付してくれた。
「さっき発掘しました。98年か99年に書いたものです。」と。
出逢った直後、彼女はこうして、あの言葉を形にしてくれていたのだ。
この絵は、今、私の部屋の壁に飾ってある。

魔法のような巡り合わせ。
そう、世界はそういうふうになっているのだ。

冨田隆史さんのお話@雨巻。染め、大豆、自家製味噌の話から、
放射能、原発、対話、そして現在、未来の話へ。
脱原発や持続可能な暮らしを求めるなかで
それぞれが体験してきた言葉のハードル。
それを超えていくヒントがあちこちに散りばめられていた。

気づいたら、夜も更けていて、スタッフと出演者と、参加者数名が残った。
おにぎりと初めてお逢いした方のバースデーケーキ。
話は自然と、原発や憲法や選挙、学び伝える営み、手作りの暮らしへ。

3.11後ずっと、私の心は開きっぱなしになっている。
まだずっと若いころ、開きっぱなしになった瞬間、
閉じる方法が分からなくて、怖くなったときがあった。
だから、試行錯誤して、少しだけ閉じる方法を学んだ。
感覚的には、その時に近い感じ。でも、今は不思議と怖くない。
今まで生きてきた年月、出逢ってきた風景、人、生き物。
それらすべてが、凝縮され、導かれ、守られている感じ。

魔法のことば、とまではいかないかもしれない。
でも、それは確かに存在して、
音楽や映像から、造形、日々のささやかな営み、会話まで、
私たちひとりひとりに、それを翻訳する力があるのだ。